「基準を決める」測量の仕事は
街づくりのスタートライン
どんな仕事をしていますか?
私は測量部に配属され、主に新しくできる建物や道路の敷地を測量し、敷地内にこれから建設する建物の基準を決める仕事やインフラ系の土木測量をしています。お互い隣り合う境界は財産に関わる範囲が決まっているため、お互いの土地の持ち主が納得するような、正確な測量結果が求められます。また建築物の目安(基準)もこの先の工事で後戻り出来ない、まさに最初の『基準を決める』重要な仕事のため常に緊張感を持って作業しています。
仕事の魅力とやりがいは?
宮崎県の高校を出てこの会社に入り、17年間土木測量の仕事に携わりました。その中でこの仕事に魅力を感じたのは、道路や橋、トンネルなど自分が携わったプロジェクトが何年後には新しい街の一部になったときです。特に道路の渋滞緩和など現状の問題点を解決する目的や、より利便性を高めるために行っている事業なので、この先 何十年も形として残り続ける、まさに地図に残る仕事です。新しいトンネルができ道路が整備され、多くの人々の生活に役立たれていると感じると非常にやりがいを感じます。
今後のビジョンについて
測量は様々な方法や用途に応じた機械が数多くあり、年々新しい技術が生み出されていきます。測量資格の試験内容も技術の進化とともに数年前に比べて項目も増え中身もアップグレードされています。やはり技術者として基本となる測量の専門性を今以上に極め、スキルを磨くと共に、自分自身に足りない様々な技法にも対応できるように幅を広げたいと思います。
苦労したエピソードは?
私が担当している環状5号線の工事ですが、都電荒川線の雑司が谷駅付近の線路の下に、夜間作業で線路を支えるための工事を行い、線路を受け替え、新たに道路(バイパストンネル)を造っています。線路内での作業は終電から始発までの限られた時間内に予定通りの作業を終わらせなければならないのですが、重要なポイントは工事の影響で電車を停めてしまうことです。当然 電車が脱線する事は絶対あってはならない為、日々 線路がずれていないかの測量をしつつ、またペン1本も忘れ物をしてはいけないというプレッシャーと戦いながら作業しています。